2012年10月12日金曜日

「精神生物学」 (本の紹介)

「精神生物学」表紙の写真
「精神生物学」

今日はちょっと堅いですが、アーネスト・ロッシの「精神生物学」(日本教文社)をフォトリーディング。

ミルトン・エリクソンの弟子であるアーネスト・ロッシのこの本の中に、ヒプノセラピーのイメージワークがなぜ有効であるかのヒントとなる記述を発見した気がします。
以下、少々長くなりますが、ヒプノセラピーやミルトン・エリクソン、催眠療法、治癒などに興味のある方、是非読んでください。

この著書においてロッシは、人間を身体も心も含めた一つの情報システムであると捉えているようです。
また、病気や身体・精神の不具合などの症状は、その人の情報システムが環境に適合できず、情報を再構成する必要がある時にシステムから送られる信号であり、その信号を捉え、クライエントの中にある治癒力を引き出すアプローチをエリクソンは治療に用いていたといったような記述があります。
なので、このような場合のエリクソンのセッションには、プログラミング的な暗示はなく、クライエント本人が自分で自分の治癒力を活用できる場を提供するものだったようです。

「記憶」はその元となった事実が起きたときの生体の状態に依存している「状態依存」であるというのがロッシの意見で、また生体の状態は一日の中で生体が自然に繰り返すウルトレイディアン・リズム(90分ごとのリズム?)と関連性があるとも述べています。
同じ生体状態が再現されると記憶も蘇るという考え方です。
確かに、ヒプノセラピーでは退行の方法として、アフェクトブリッジ(感情の橋)という手法を用いますが、これは、感情をきっかけに生体の状態を再現させて、状態依存記憶にアプローチする方法に他なりません。

以下、本文から抜粋しますが、人間の持つ情報システムを正常化することで治癒をもたらす方法について書いています。

前世療法などのイメージワークは、ここに述べられている「情動」〜「イメージ」〜「思考」の変換に他ならないのではないかと思います。

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「精神生物学」アーネスト・ロッシ 日本教文社 P.122より
・・・それぞれのモードにはそれなりの利点がある。たとえば「情動」は、「イメージ」や「思考」にはできないような心の奥底を表出させることができる。また逆に、「イメージ」や「思考」にしかできないこともある。しかし理想をいえば、各モードは少なくともその一部は他のモードに形を変えられる方が、新しい困難な状況下で情報を処理し、問題を解決するうえでは望ましい。人はふつう、何かを感じていながらそれを言葉で表現できない時、「困っている」とか「行き詰まっている」とか言うものである。また、その何かを概念としてとらえ、それについて話すことができる場合は、極端に知的で厳密になることもある。しかしその何かを感じ取ったり、行動の適正な変化に結びつけたりはできない。人は、自分の体験がどれかのモードに閉じ込められる、すなわち状態束縛となると、自らの本性の他の面がもつ自然な能力を使うことができなくなって、症状や障害を呈するのである。・・・・・・
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「情動」〜「イメージ」〜「思考」の変換がスムーズに行われることで治癒が起きるというのは、なんとなく分かる気がします。
理屈で分かっていても心で分かっていないと解消できないことってありますよね。ヒプノセラピーを使うと、そこにアプローチできるんじゃないかな。

前世療法においては勝手に湧いてくる「イメージ」を使って、身体の持つ「情動」を映し出し、「思考」を変化させる、みたいなことがなされているような気がします。

ヒプノセラピストの皆様、いかがでしょうか。

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